ニャースのかきくけこ

ニャースはアニメ、ゲーム界のベンジャミン・フランクリン。

2019年12月に読んだ本

2019年12月に読んだ本

 

1.

紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)

紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)

 

以前にアマゾンのオーディオブックで聴いて面白かったので新書も買って読んでみた。目標を持ってその実現のために頑張る、と内容はすごく真面目で誠実なんだけど、その目標ゆえに不当に評価が低い気がする野崎さんの著書。コンドームの訪問販売と金融ビジネスについてはその立ち上げから詳しく書かれている。一方、酒類、梅干の販売や不動産についてはあまり書かれていない。亡くなる直前まで社員を抱えてビジネスをしていたようだ。後半に出てくるケチ山さんのエピソードは本当に抱腹絶倒だ。ほんとにこんな人が実在するのか?!野崎さん自体もその特異さにおいてはすごいんだけど、ケチ山さんもまた違った意味で突き抜けてる。
一度の人生楽しまなきゃ損だよねと改めて気づかせてくれる。

 

 

2.

” 「気付かなかった基本、知らなかった仕事術」を求めて書店をさまよっている人がいるが、大切なのは、知っているのだが身についていない「本当に大切な基本」への納得度と目線を高め、これらを確実に実行に移すことなのだ。 ”

序盤に出てくるこの一文と出会えただけで、本の値段のモトは十分に取れたと思う。
副題にもあるが著者が仕事を通して出会った色々な凄い人が次々出てくるのだが、その紹介は大体が『業界最大手の某投資銀行でトップアナリストとして活躍する○○さん(仮名、○歳)』といった調子が続くので、本当にこの人たちはすべて実在するのか?と凄い人たちが登場すればするほど逆に創作臭が増して、本の内容を鵜呑みにする前にきびしく吟味したくなる。インドでの結婚式のくだりで友達紹介があって、確かにINSEAD時代の財産としての友人は多いのはわかるが、あまり仮名等のぼかしが入った、けれど経歴抜群な人が出てくるとよくある米系の有名な成功哲学にオーラが似てくる。
お土産のコップ選びに徹底的にこだわる上司の話は実用的で、実践的ですごく参考になった。

 

 

3. 

機械加工の知識がやさしくわかる本

機械加工の知識がやさしくわかる本

 

「図面の描き方がやさしくわかる本」を読んでこの著者の本をすべて読もう!と決めて以来、自分にとっては3冊目となる西村仁氏の本。相変わらずのわかりやすさと基礎の網羅性の高さは素晴らしいと思う。
今回の本も機械加工の知識ということで旋盤、フライス、穴あけ、研削と基本的な加工技術を紹介し、成形加工では詳細な種類(板金、鋳造、鍛造、射出、圧延)にも各固有技術については少ない頁ながら網羅的に触れられている。基礎の全体を俯瞰するというニーズにこれほど合致する本は他にないだろう。各論についてさらに深く学びたい場合は別途専門書へと進んでいけば良い。広く浅く機械技術を学びたい私には大変満足できる内容だった。

 

 

4.

トコトンやさしい養殖の本 (今日からモノ知りシリーズ)

トコトンやさしい養殖の本 (今日からモノ知りシリーズ)

 

日本の世界における獲る漁業の比率はかつては世界1位だったが、現在は世界8位。そして養殖業の方に関しては世界11位で比率としては1%のようだ。養殖業の世界トップは意外な中国でこの一国で実の世界の50%以上の生産量を誇るというから驚きだ。近畿大学が編纂した本ということでやはりクロマグロに関する記述は多いが、内容も広い範囲に網羅されており入門としてはうってつけだ。イセエビはフィロソーマ幼生という飼育困難な時期が1年弱もあることから、国内ではまだ獲る漁業中心とのことで、今後資源量の減少でイセエビがもっと高級品になりそうだ。

 

 

・・・ということで12月は計4冊。紀州ドン・ファンは本の系統的に電子ブックで買おうかと思っていたが、結局紙の本で買った。会社で昼休み中に読むには少々刺激が強過ぎたので、自宅で読んだが、意外や意外、付箋を貼るべき箇所が多かった。

そして2019年最後は、養殖の本。ここにも書いておくと、ぼくの仕事は自動車関係であり、魚の養殖とはなんの縁もない。

ただ、以前から養蜂とか養殖が不意に気になる時があって、アマゾンでポチってから読まれずに長らく本棚の片隅に隠れてたのを年末に発掘し読んでみた次第。

課題も多い業界だけど、獲る漁というのは今後確実に危うくなってくるので伸びるビジネスに違いはないと思う。

 

2019年全体の読書の振り返りは次の記事で書く。