ニャースのかきくけこ

ニャースはアニメ、ゲーム界のベンジャミン・フランクリン。

2020年5月に読んだ本

2020年5月に読んだ本

 

1. 

ユダヤ人とダイヤモンド (幻冬舎新書)

ユダヤ人とダイヤモンド (幻冬舎新書)

  • 作者:守誠
  • 発売日: 2015/08/21
  • メディア: Kindle
 

図書館で借りて読んでみて、面白かったのでamazonマケプレで購入。
デビアス社という組織の存在、名前だけは知っていた。ネットで知り得た断片的な情報として、ダイヤモンドを牛耳るユダヤ資本で形成された表には出てこない組織・・・そんな漠然とした怪しげなイメージだったけど、本書を読んでデビアス社の成立から現在まで、それ以外にも中世からダイヤモンドがどのような経緯で発展を遂げ今日の地位に至ったかを学ぶことができた。バーニ・バーナトとセシル・ローズのビジネス闘争は読み物としても面白そうだ。全般的に興味深く読んだが、特に第8章の「ナチス・ドイツのダイヤモンド略奪大作戦」が本書で読むべき部分だろう。著者が小冊子を手に入れた経緯も信じがたい幸運だが、情報をひたむきに追い求める人には扉が開かれるんだなーと感じた。この部分に関して、なかなか事実検証も困難で、どこまでが真実かわからないが、少なくともそのようなプロジェクトが構想され実行されたのは間違いないだろうし、戦争のひとつの側面であるだろう。

 

 

2. 

早起きは「3億」の徳

早起きは「3億」の徳

 

久しぶりに読みたくなって本棚から引っ張り出した。読みやすい本なので熟読しても2時間もあれば十分通読できる。 ひたすらに「早起き」の効用を説いた本。哀川氏本人が早起きのおかげで生まれた時間を使って具体的に何をしているか、継続することで人生にどのようなプラス影響が出たかを詳述してくれているので現実味があってマネしたくなる。早起き以外でも、例えば夫婦仲や子供の育て方といった家族との関わり方、仕事への向き合い方なんかも書かれていて参考になる部分は多い。夏休みに連日海に遊びに行って30日目で先に子供がバテたというエピソードはとても面白い。

 

 

3.

大人の流儀

大人の流儀

  • 作者:川北 義則
  • 発売日: 2009/07/18
  • メディア: 単行本
 

肩書きなどの属性がないと自分に価値を見出せない人間が多い、という著者の言葉に思い当たる節がありドキッとした。確かにそうだよな、と財布に入れていた某社の名刺を処分した。その他にも、著者がビジネスの現場やそれ以外で出会った人たちから学んだことが述べられているが、反面教師的な学びも多く、中には本当にそんな人いるのか?と疑ってしまいたくなるような人まで登場する。
美輪明宏氏が言う謙譲語がなくなったから謙譲の美徳がなくなった、という論は鶏卵になりそうだが、自分もまず言葉が先にあったと思う。

 

 

4.

スーパーファミコンコンプリートガイド

スーパーファミコンコンプリートガイド

  • 発売日: 2020/02/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

以前に太田出版の「超スーファミ」を購入したことがあり、スーファミの総括カタログ的な本としては2冊目。タイトルにコンプリートとあるように、年代別に全作品が網羅されていて、全ページカラーのこちらの方が資料的価値は高い。全作品を紹介する関係で各タイトルの説明文としては簡潔だが、ゲーム画面キャプチャ画像が4枚ずつあるので(内1枚はタイトル画面なので実質3枚)、どのようなゲームなのか雰囲気を掴むのは十分可能。ソフト箱の表紙が掲載されているのもありがたい。

 

 

5.

読んだ上での感想だが、正直、こじつけ感が否めなかった。その一言に尽きる。1950年に修道会設立がはじめて許可されてから今日までのマザー・テレサ、神の愛の宣教者会の軌跡に少し触れることができるのは私にとっては学びだったが、人物伝ではないので情報が断片的になっていて、またそれを学ぶのはこの本でなくても良い。個人的には得るものは少なかったかな。

 

 

6. 

フリマサイトで安かったので購入。想像していた以上に面白かった。数百社の工務店と交流し、輸入資材の獲得のために海外も自らの足で駆け回った著者が、現在の日本の住宅業界の問題について真っ正直に論説する。過去に建設会社を経営し、施行の現場も肌感覚でわかっている著者の言葉には説得感がある。日本の住宅は欧米に比べて極端に寿命が短く、10年ほどで補修することが前提になっているのは世界基準で見ても稀有でおかしいことだというのは衝撃だった。木造の住宅を購入検討される方は是非目を通しておくと良いだろう。生体エネルギーの話は眉唾もので、一笑に付すのは簡単だが、ある部分では真実なのかもしれない。江本勝の「水は答えを知っている」という本を思い出した。いずれにしろ、この章だけはスピリチュアル感がすごくて違うの本かのように浮いているのは確かだ。

 

 

7.

フリマサイトで安かったので購入。子供向けと思いつつ読み始めたけど意外に楽しめた。世界最大の花ラフレシアの開花期間が長くても1週間とは何と短命な・・!法隆寺にある「百万塔陀羅尼経」が現存する最古の印刷物らしい。法隆寺には昨年行ったのにスルーしてしまった。無知とは時に悪だ。ピラミッドとか地形のところも歴史ロマンの読み物として十分楽しめた。

 

 

8.

この1、2年の間に自宅購入を検討しているので本棚から引っ張り出して読んでみた。この本を買ったのは確か社会人2年目とかだったので当時は何を思って買ったんだろう。”買いたい”と一度思い始めると、どんどん気持ちがそちらに振れていって、バイアスがかかることで自分にとって都合の良い情報しか入らなくなる。そういった危険を回避するために、いわば考え方を中立にするためにわざと反対意見の本を読んだ。「古代ギリシャの奴隷」とはなかなか面白い表現だが、住宅ローンに縛られて未来の人生の可能性を潰してしまうことがあったとすると、あながち笑える話でもなくなってくる。本書で「共同鉄骨長屋」と称されるマンションだけは自分も絶対に買おうとは思わないが、戸建はこれからも悩むだろうし、どちらに決断してもいくらかの後悔はつきまとうと思う。サラリーマンの借りる力で自己所有のための家を買うのではなく、投資として不動産を買うというのはそういう発想があるのかと参考にはなった。

 

 

・・・ということで5月は計8冊を読書。コロナ渦でGWに帰省しなくなったのが最も大きい。自宅で朝の時間を毎日読書に使えたのは良い経験になった。ただ、年100冊読むためには毎月をこのペースで読まないといけない。細切れ時間がフロンティアな気がするけど。。