ニャースのかきくけこ

ニャースはアニメ、ゲーム界のベンジャミン・フランクリン。

2019年8月に読んだ本

2019年8月に読んだ本

 

1.

岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。

岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。

 

任天堂前社長、岩田聡氏の言葉を集めた本。アマゾンで電子書籍として販売されている「岩田聡の原点」しかり氏のような人から愛される人格者は自叙伝など自ら書かなくても周囲が色々と動いて企画が実現していくようだ。個人的にはこの本はもの足りなく感じたが、宮本茂氏のインタビューは読み応えがあった。岩田氏がHAL研黎明期、先輩がいない中でどのようにしてプログラムや開発を学んだか、山内溥氏との関わりや任天堂社長になってからそれまで未知の分野の勉強を忙しい時間をどうやり繰りして進めたか、などを知りたかったが、岩田氏が本を書いてない以上、知る術がないのが残念だ。もうひとつ、Wiiリモコンという名称に大変こだわったというのも今回はじめての発見だった。

 

 

2.

極東国際軍事裁判は開戦当時にはなかった「平和に対する罪」や「人道に対する罪」といった事後法で裁いたことと、結果として戦勝国の理論で敗戦国の指導者を処刑したがそのある種見せしめが次の戦争の抑止力とはならないという点で失敗だった、という論旨をよくわかった。その2点に関して東京裁判は誤りだったというのだ。
それと天皇の戦争責任がなぜ問われなかったか?についても記述があるがいまいち腑に落ちなかった。豪を除く連合国はなぜ占領前から天皇の責任を問わないことを決めていたのか、議論しているうちにいろいろな新たな問題が出て自然消滅的にたち消えになったというのはどうも納得できなかった。

 

 

3. 

来場者4倍のV字回復!  サンリオピューロランドの人づくり

来場者4倍のV字回復! サンリオピューロランドの人づくり

 

著者の生来のコミュニケーション能力やコミュニケーションそのものに対しての考え方・捉え方と大学院で対話的自己論を学んだことがパークスタッフの育成や関係づくりに大いに役立ったとわかる。雰囲気を良くするためにスタッフの応対から改善したというのは優先順位的にも費用対効果的にも確かにまずすべきことだったと思う。そして著者は、元々の性格なのかもしれないが楽天家であると思う。ピューロランドを十数年振りに訪れた時の感想からよくわかる。
"課題が明確だということは、良くなる余地が多いということ。すぐにテコ入れできることであふれている。ピューロランドは可能性の宝庫。そう確信しました。"
あれがダメ、これがダメ。だからできない言い訳を探して自分の失敗を正当化するのは簡単だけど、こういう風に考えれるとすべて上手く回り出しそうだ。