ニャースのかきくけこ

ニャースはアニメ、ゲーム界のベンジャミン・フランクリン。

2019年3月に読んだ本

2019年3月に読んだ本

 

1.

買ってはいけない家と土地

買ってはいけない家と土地

 

住宅購入に際して素人は「家」そのものに意識が偏りがちだけど、「土地」の良し悪しの考え方を示す本。そのような法令やケースがあるなんて知らなかった・・・後からそう悔やまないためにどのような視点でチェックをすれば良いのか事前に勉強しておくことが何より重要だ。第三者に見てもらうことも推奨されていて、そのような職業(というか依頼先)があることも今回初めて知った。いやーしかし、土地を自分で見つけて注文住宅を建てるということに関して、家と土地両方を満足できるものを建築するのは素人にとって非常に難易度が高いようだ。

 

 

2.

國語讀本 尋常小學校用

國語讀本 尋常小學校用

 

明治33年9月に刊行された尋常小学校の国語教科書。その後文部省が国定教科書制度を施行した為、明治37年4月からは全国一律の教科書に変わってしまうが、制度の切り替わり直前に世に出た非常に題材が豊富で、詰め込みの知識偏重ではなく、読書の楽しさを子供たちに伝えることができる教本だった。巻1から8まであるが、4以降は特に内容が充実しており、現代の小学生の教科書よりレベルが高いと感じる。理科や社会といった科目が当時なかった影響か、国語でその内容をカバーしようとその方面の記述も多数出てくる。この時代から、既に諸外国への関心が高かったことに驚く。扱われる題材の中にはイソップ寓話「アリとセミ」や、ギリシャ神話のミダス王の触るものが皆黄金になる物語もある一方で、「鐡の物語」や「さざえのじまん」など物や他の生物を擬人化した物語なども多く、広範な題材をよくもまあこれだけ集めて編纂したと感嘆しする。

 

 

3.

任天堂コンプリートガイド -コンピューターゲーム編-

任天堂コンプリートガイド -コンピューターゲーム編-

 

ファミコンからWiiまでの任天堂ハード・ソフトの系譜。スーパーファミコン以降のソフトは過去ハードでブランド化されたタイトルの続編が任天堂の場合、特に多い。「あー、こんなのあったなぁ」と懐かしむ一方、「こんなのまで作ってたんだ」と初見で驚く情報も。例えばファミコンをネットに繋いで株取引や馬券の取引ができる通信アダプタや、衛星データ放送「スーパーファミコンアワー」に至っては小学生だった当時、その存在すら知らず商業的には失敗だったがかなり前衛的な挑戦をしていたことも発見だった。

 

 

4.

ももクロ非常識ビジネス学 - アイドル界の常識を覆した47の哲学 -

ももクロ非常識ビジネス学 - アイドル界の常識を覆した47の哲学 -

 

”顧客のニーズに応えることは大切だ。しかし、すべての意見をそのまま取り入れるだけなら、その時点では最高のファンサービスになるかもしれないが、観客の想像を超えるものは提供できない。結果として、早く飽きられる可能性も高くなってくる。”という言葉が非常に印象に残った。
TVで最近あまり見かけないなーと思っても、それは実は戦略で、その間にもメンバーは色々なチャレンジに奮闘しているようだ。会社がももクロで儲けようと考えていなかったことと、少数精鋭のスタッフが長く続くことを目指して丁寧に育てたから、ももクロというコンテンツは消耗せず、結果として他のアイドルグループとは違う手法をとることになったのだろう。

 

 

5.

哲学 (幻冬舎よしもと文庫)

哲学 (幻冬舎よしもと文庫)

 

前半のお互いが才能や功績をしきりに褒め合うのを読んで、こそばゆい気持ちになった読者はぼくだけじゃないはずだ。本書を読んで改めて島田紳助をまたTVで観たいなぁと思った。もう復帰するつもりはないようだけど。家族のエピソードが特に面白かった。自称する「職業ドライバー」に対して奥さまの気持ちはわからないが・・。笑

 

 

・・ということで3月は以上の計5冊。「哲学」が特に良かった。「ご飯を大盛りに〜〜」しかり島田紳助の本はおもしろい。過去のアマゾンマケプレで買って全部読んでみようかな。

AutoCADからエクセルに図をきれいに貼る方法

AutoCADからエクセルに図を貼って印刷したら、CAD図の線がすべて薄く(細く)なってしまった。色々試した結果、ベストかは分からないができる方法を見つけたのでメモ。

 

AutoCADでエクセルにコピーしたい図を選択しコピー

②エクセルに拡張メタファイルを選択して貼り付け

③貼り付けた図を選択して右クリックからグループ化解除

 この時、「インポートされた図でグループではありません。Microsoft Office描画オブジェクトに変換しますか?」と聞かれるので「はい」を選択

④図形の書式設定 線のスタイル幅を変える(例えば0.75pt)

⑤図形の枠線が表示されるので不要であれば削除

⑥印刷

 

この手順で線が薄くならずに印刷できた。エクセルバージョンは2013。

国語読本(尋常小学校用) 坪内雄藏

 

國語讀本 ?等小學校用

國語讀本 ?等小學校用

 

明治33年9月に刊行された尋常小学校の国語教科書。その後文部省が国定教科書制度を施行した為、明治37年4月からは全国一律の教科書に変わってしまうが、制度の切り替わり直前に世に出た非常に題材が豊富で、詰め込みの知識偏重ではなく、読書の楽しさを子供たちに伝えることができる教本だった。巻1から8まであるが、4以降は特に内容が充実しており、現代の小学生の教科書よりレベルが高いと感じる。理科や社会といった科目が当時なかった影響か、国語でその内容をカバーしようとその方面の記述も多数出てくる。この時代から、既に諸外国への関心が高かったことに驚く。扱われる題材の中にはイソップ寓話「アリとセミ」や、ギリシャ神話のミダス王の触るものが皆黄金になる物語もある一方で、「鐡の物語」や「さざえのじまん」など物や他の生物を擬人化した物語なども多く、広範な題材をよくもまあこれだけ集めて編纂したと感嘆しする。

 

ブクログに私が書いた感想の転載。

さて、巻1「トリ」から始まるこの本を2回続けて読んだ。大人の私が今読んでも面白い題材が多かったがその中で特に印象に残ったものをいくつか紹介する。

 

 

巻3 第22課
『あほーカラス』
昔、一羽のカラスが孔雀という鳥の遊んでいる様子を見て、
「世の中にはあのような美しい鳥もある。自分も一度はあんななりをしてみたい。」
と羨ましく思いました。
そののち、このカラスは孔雀の落とした羽を拾い集めて、それを自分の身につけて孔雀の仲間へ入りました。
はじめは気がつかずにいましたが、ほどなく、孔雀どもがこの偽物を見つけました。
おのれ、憎いやつだ、と、くちばしを揃えてあほーカラスの付け羽をむしり取りました。
カラスはなくなく、元の巣に帰りましたが、友達のカラスもその仕業を憎んで、ただの一羽もあほーカラスの相手になるものがございませんでした。
 
 
 
巻4 第5課
『さざえの自慢』
大海の底に、鯛、カレイなど数多集まり居たり。
その時、さざえの云うよう「先日、お前らが大蟹に追いかけられ、慌てた格好は醜かった。
これからは俺を見習い、常々用心なされ。
こういう隠れ家を作っておけば、何物が来ても驚くことはない、と云う。
皆々、さざえの自慢を憎しと思えど、せん方なく、悔しさをこらえ居たり。
その時、ばさり、と音して、上より落ちくる物あり。
そりゃこそ、と、魚どもは皆々、うろたえて、逃げちりたり。
さざえのみは、騒がず、静かに、貝の中にひきこもり、内より蓋を閉めて、しばらく模様を伺い居たり。
やがて、そっと、蓋を開けてのぞき見るに、何となく様子変わりたり。
よくよく見れば、その身は、魚店のざるの中にありて、蓋の上には「このさざえ八厘」という商札さえ付きたり。
いつの間にか、売物となりたるなり。
 
 
 
巻5 第3課
『歌うたう子と大きな鬼』
お千代という子は、人形のような可愛らしい子でございました。
ある暖かな日、すみれやたんぽぽの花を摘んで、歌をうたっていました。
すると、どこからか大きな鬼が出て来て、いきなり、お千代を掴んで連れて行き、竹格子の付いた牢の中へ投げ込みました。
お千代は驚いて、泣き叫び、今さら父母に離れてひとりで遊びに出たことを悔やみましたが、取り返しがつきませぬ。
鬼は怖い顔をして、お千代のそばへ来て、「さー、さっきの通りに歌をうたえ」とせめます。
お千代は牢の片隅に小さくなって、泣いています。
「なぜ歌わぬ。歌わぬとこうだぞ」と言って、格子の間から棒を突き入れました。
「あれ、父様、母様、早う来てください」と大きな声をあげましたが、父母の耳へは届きませぬ。
よんどころなく、悲しい声をあげて、なくなく歌をうたいますと、鬼は面白そうに聞いております。
あー、可哀想なお千代でございます。
なんと、皆さん、野や山にいてさえずるきれいな小鳥は、ちょうどこのお千代ではないか。
それを捕らえて、籠に入れて、泣け泣けとせめる子は、ちょうどこの鬼ではないか。
 
 
 
巻6 第5課
『動物の職業』
人に様々の職業ある如く、虫や鳥にもいろいろの職業ありて、誰教えねどよくつとむ。
軒に巣をくうツバメは、手間賃を取らぬ左官ぞ。日曜日にも休まず。
蜜をつくる蜂は、生まれつきの製造者なり。暑中にもうまず。
蚕は、糸を紡ぐを業とす。見よ、蚕の棚は、一種の紡績所にあらずや。一匹の蚕の紡ぐ糸は、長さ、およそ五六町に及ぶ。三四千の蚕がことごとく繭とならば、その紡ぎ出す糸の量は、絹一反を織るに足るべし。
蜘蛛は、天然の織子とも見ゆれど、その織り出だす織物は、着物にはならで、ただ虫をとる網となるのみ。蜘蛛は、鳥獣を捕うる狩人にたとうべし。
蟻は、坑夫なり。鍬やツルハシを用いずして、巧みにトンネルをうがち、また折々土の塔を築く。
稀には蜂と同じく、一種の砂糖を製造す。
蛍は、一種の燈を灯す。種油をも、石油をも、ガスをも用いず、また電気燈のようなる機械をも持たねど、自ずと青き光を放ちて周囲を照らす。風吹くも消えず、雨降るも消えず、物を焼くこともなし。
鈴虫、松虫などは、秋の夜の楽隊にて、鶯、ヒバリ、コマドリなどは、春の日の楽隊なり。
その他の動物もそれぞれに職業あり。
何れも教えられず、習わずして、巧みなり。
人として、業なきは、虫けらにも恥ずべし。
 
 
 
巻6 第8課
『高橋東岡の妻』
高橋東岡は、貧しくて、大阪に住みし頃より天文学に志し、毎夜、屋根に出でて天文を調べけり。
妻も夫の心を汲みて、貧しき中にも、よくその志を助けたり。
東岡が家に、柿の大木ありて、秋毎によく実りぬ。
夫婦はそれを売りて暮らし向きの助けとせり。
或年の秋、近所の悪者ども、毎夜のように忍び入りて、実を盗みぬ。
東岡、これをこらさんとて、毎夜、天文を調ぶる傍ら、音すれば庭に降り立ちて、追いなどし、その心落ち着かざりき。
或日、外より帰りて見るに、意外にも、柿の木は根元より切り倒してあり。
東岡驚き、血眼になりて妻を呼び、訳を問えば、妻は静かに「柿は私が切らせたるなり。なまなかに、この木あるがため、御心ちりて、学問の邪魔となる。それゆえわざと切らせたり」と言う。
東岡げにも、と感じて、これより家事はすべて妻に任せ、己は一心不乱に天文学を修めければ、ついに秀でたる学者となりけり。
 
 
・・・この他にも面白い題材は多々あった。イソップ寓話のアリとキリギリスは実は原典はアリとセミだったことも今回初めて知った。擬人化した物語が特に多い。後、紀行文が地味におもしろい。
歌うたう子と大きな鬼や、動物の職業は最後の一文にドキッとさせられるが同じような構成のものも他にいくつか見られた。
しかし本書は明治期の教科書である。平成も今年で終わろうとする今、最新の国語教科書はどのような内容になっているのだろうか?
子供が小学校に入学したら、借りて内容を見てみたいと思った。