2018年2月に読んだ本
2018年2月に読んだ本
1.
再読。テストで良い点を取るための暗記力ではなく、独立した個人が備えておくべき教養を意味する、もっと広義での暗記力について語られている。ざっくり要約すると偉人の言葉や世界文学の一節をそっくりそのままの形で記憶し、必要に応じて取り出す(引用)することができる、血肉化させることが大事だと説く。技術についてはエジソンやファラデーが百科事典を繰り返し読み記憶していたことを引き合いに出し、博学こそがアイデアの源泉になると説く。異論はとくにないが、この本の前半はあまり読む必要がないように感じた。
2.
書物の持つ力の大きさが改めて思い知らされる。過去、世界中すべての本から10冊セレクトしているので当然偏りはあり、宗教書、経済書の比率が多い。「資本論」や「資本主義と自由」など存在だけは知っているものの、中身については無知だった本についての一定の基礎知識を池上さんのやさしい解説によって獲得できたのは大変大きい。アンネの日記のドロドロした部分についてはとても意外で驚いた。完全版の出版をめぐる論議についても併せて解説されているのでその書物の中に書かれてあることだけでなく、その時代背景や周辺知識も含めて知れるのが池上さん本の良いところ。
3.
コロコロアニキ 2018冬号 2018年 01 月号 [雑誌]: コロコロコミック 増刊
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/12/15
- メディア: 雑誌
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ポケモン大特集ということで特典にポケモンのGB初代っぽい箱のサンムーン版が付いていた。とりあえず本棚に飾った。中身もポケモンが充実していて、穴久保ギエピーの読み切りとかしょこたんのポケモン漫画、イラスト集、インタビューなど盛りだくさん。ポケモン好きにはたまらない!青が小学館独占販売された頃のコロコロ本誌をもう一度読んでみたくなった。ヤマザキがなかったのは残念。
4.
- 作者: アンドリューカーネギー,坂西志保
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2002/02/01
- メディア: 文庫
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カーネギーは自身が語っているように楽天家だったようだ。
”世界は明るく、この世が本当の楽園のように思われて、いつも愉快で自分の幸運に感謝していた”カーネギーが自ら著したこの本は、たとえ予期しない世界情勢の変化によってある意味、未完のまま終わっているとしても、実業界での物質的な成功を追い求めるためではなく、広く人生一般の糧を得るための本として少しもその価値を失わない。
読んでいて思ったのは、
「〜〜の出来事ほど私の人生にとって嬉しかったことはない」や、
「〜〜という人ほど善良で魅力のある人物を他に知らない」といった賛辞が惜しみなく何度も登場してくることだ。「最も深い友人」と呼ぶ者さえ何回も登場するので、カーネギーさん、いったいあなたの本当の親友は誰ですか?と思わず心の中で突っ込んだが、きっと、カーネギー氏は本当の意味で心の底からそれぞれの人に対していちばんだと感じていたのだろう。
性善説で生きることの大切さを改めて知る。
5.
シェイクスピア全集 (2) ロミオとジュリエット (ちくま文庫)
- 作者: W.シェイクスピア,William Shakespeare,松岡和子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/04/01
- メディア: 文庫
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”おやすみ、おやすみ!別れがこんなに甘く切ないなら朝になるまでおやすみを言い続けていたい”という超有名な台詞はこのロミオとジュリエットの物であるとは知っていたけど、今までそれがどのような前後の文脈で発せられた言葉かをわかっていなかった。それが今回読んだことで場面や登場人物の心情をよく理解できて、生きた言葉として頭に入った。
”一万人のティボルトを殺したも同じだわ”には思わず笑ってしまった。彼には大変申し訳ないが・・。好きな人物はロレンス、逆に嫌いなのは老キャピレット。
・・・ということで2月は計5冊。コロコロコミックとカーネギー自伝を同じ単位で計算しているのはいささか妙な気もするが(汗
2月度の最も良かった本は、読了するのに要した時間や集中力も圧倒的だったカーネギー自伝。しかし、学びも大変に多かった。赤線を引いたところをEvernoteにMacを使ってキーボードで転記する作業だけでも、他の本だと長くても30分程度なのに、これは数時間かかった。今後の人生の中でも折に触れ、読み返していきたい1冊。
2018年1月に読んだ本
2018年1月に読んだ本の感想
1.
400頁以上と本自体のボリュームはあるが中身的にはあっさりしている。特に敵キャラの戦いが非常に淡白で、回転寿司のように代わる代わる出てくる。ゲームのストーリーを追うことより、多少内容の改編をしたとしても、もう少し手に汗にぎるバトルを読みたかった。敵キャラ撃破→新しい武器獲得→それを使って次の敵撃破のループが素っ気なくスピーディに展開されていくのを読者はただ追いかける形になったのが残念。ロックマンの正体がロックというお手伝いロボだったことは知らなかったので良い発見だった。
2.
藤子・F・不二雄SF短篇集 (2) メフィスト惨歌 中公文庫―コミック版
- 作者: 藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1994/09/01
- メディア: 文庫
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計10本の短編を収録。ドラえもんの作者だがこちらはちょっと大人向け。個人的に好きだったのは「倍速」。好きな倍率で周囲の時間をスローにできる時計を持った男の話。ラストの新婚旅行で出かけたハワイの夜ホテルで「あなた早いのね」はくすっときた。ブラックユーモアが秀逸。
3.
ものづくり現場の微粒子ゴミ対策―製品信頼性/生産性を決める!
- 作者: 微粒子問題専門委員会,清水伸二
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 単行本
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計10本の短編を収録。ドラえもんの作者だがこちらはちょっと大人向け。個人的に好きだったのは「倍速」。好きな倍率で周囲の時間をスローにできる時計を持った男の話。ラストの新婚旅行で出かけたハワイの夜ホテルで「あなた早いのね」はくすっときた。ブラックユーモアが秀逸。
4.
ポケモンというコンテンツをその誕生から当時の発展までビジネス的な視点から考察した超大作。頁数は542。初版刊行は2000年12月でこれはちょうどGBの金銀発売から1年経過時。ポケモンの誕生はゲームフリークが開発したいわゆる「初代」と呼ばれる赤・緑のゲームソフト。そこから派生してカードゲーム、アニメ、映画、ライブショー、そして膨大な関連商品の数々。
ニンテンドー64の発売が間近に迫っていて、ゲームボーイの役目は当時誰もが終わったと考えていたそんなある意味晩年に登場した一本のゲームソフトが、ここまでの社会現象を引き起こし、任天堂の携帯機戦略までも変えてしまうことになるとは、当時は開発者たちさえ考えなかったに違いない。ポケモンがポケモンになれたのは、様々な会社、立場にいる優れた人たちが非常に稀なる偶然、時を共有して、その可能性に気付き大切に育てられたからにほかならない。ゲームソフトとしてのポケモンの開発秘話はもちろんのこと、ゲームフリークという会社の成り立ち、クリーチャーズ、任天堂、小学館、それからアニメ化にあたってはテレビ東京やJR企画など本当に多くの関係者が出てきて、ポケモンという広範なコンテンツがどのような過程で成長していったかが非常によくわかる。
当時、GBソフトのポケモンを夢中になってプレイしていた今はオトナとなった世代にこそ、読んでほしい本。これからもポケモンを好きでいようと改めて思った。
5.
1964年10月1日、東京オリンピック直前に世界最初の高速鉄道として開業した「新幹線」のその営業開始直度における多難な時代を指揮し、今日の安全な世界に誇る新幹線に育てた立役者の本。技術の人ではあるが、直接執筆されているのが良い。
営業開始から数年というのは、相次ぐトラブルに追われて関係者はほとんど寝ていなかったのじゃないかと推察する。そのくらいトラブルが多かった。雨や雪による気象影響や設計、人の運営管理における問題まで噴出した。トイレ吹き上げ事件を現地現物で雨合羽を着て直接体験されて確認されるシーンは、著者に申し訳ないが少し笑ってしまった。今日の快適で安全な新幹線の裏の関係者の尽力の物語。
6.
0系新幹線の当時を写真付で知れる本を探して出会った。0系だけでなく、本書が刊行された2008年時点までのJR各社の新幹線については網羅されていると思うので0系という原点から現在への経緯を余すところなく知ることができる。車両のモックアップ(試作段階で量産に至らなかった)の写真などもあって非常にレア。個人的にはp98の有楽町、新橋あたりの高速道路と並行して走る0系の写真が良かった。大判で綺麗に印刷して部屋に飾りたくなるくらいに。
7.
新装版 がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻 (KCデラックス)
- 作者: 帯ひろ志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/11/21
- メディア: コミック
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かつてボンボンで連載されていたゴエモンのゆき姫救出絵巻(スーファミソフト)のコミックス全3巻を1冊にまとめた復刻版。子供の頃、ヤエちゃんの少しスケベなシーンですごく興奮した記憶があって、懐かしさもあって購入。だけど、ぼくの見たかったそのシーンは、これには収録されていなかった。本作では、ヤエちゃんよりむしろおみっちゃんの方がキャラが立っている。物語自体はゲーム本家のストーリーに沿って淡々と進んでいくけど、その合間に魅力的なキャラたちのドタバタ活劇や少年誌特有のギャグが織り交ぜられていて、今読んでも全然色褪せていなかった。他のも復刻してほしい。
8.
新書にしては写真、話題の豊富さ、新幹線史のカバー範囲といった内容が充実しているのに、本の「タイトル」で損をしてしまっている気がする。『新幹線はすごい』て、そんなタイトルありか・・。新幹線関連の本を立て続けに読んでいて、たまたま図書館にあったから読めたものの、これが本屋やAmazonなら数多ある新幹線本の中からわざわざこれを買おうとはきっと思わなかった。中身が想像できないが、本書には0系からN700やE5系までの変遷、もっと遡って新幹線の線路建設工事、日本の新幹線網、豆知識としての列車電話やチャイムなど読み物として非常に充実しているのでおすすめ。
9.
コペルニクス―地球を動かし天空の美しい秩序へ (オックスフォード 科学の肖像)
- 作者: ジェームズマクラクラン,オーウェンギンガリッチ,James MacLachlan,Owen Gingerich,林大
- 出版社/メーカー: 大月書店
- 発売日: 2008/11/01
- メディア: 単行本
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図説なども豊富で丁寧に説明されているが、天球の動きについての部分で一部理解できないところがあった。本書のせいではなく、きっとぼくの能力不足だと思う。ヨーロッパを1,000年以上に渡って支配した天動説を覆したコペルニクス。その功績自体は世界の常識として知られるが、プロセスについて知る人は少なく、ここにフォーカスしたのが本書。コペルニクスは当然天才であるが、ある一瞬のひらめきによって、この世界を変える発見をしたのではなく、丹念に研究を続けることで少しずつ真実に近づいていったことがよくわかる。それにしても、最晩年(寿命的な意味での)になって、「出版」が間に合って世に出せたことは本当に奇跡だと思う。門下生グッジョブなんてレベルじゃない。
・・・ということで1月は計9冊を読んだ。この他3DSも結構遊んでいたので趣味に
時間をたっぷり使えた月間だった。来月はQC検定1級の勉強を本格的に始めるので
読書は控えめ。
1月に読んだなかで最も良かったのは「ポケモンストーリー」。2018年は毎月1冊
とくに良かったのをメモしておいて、年末にそれら12冊を改めて振り返ろうと思う。
デジモン3DS リ・デジタイズデコード プレイ日記(3)
デジモンワールド Re:Digitize Decode - 3DS
- 出版社/メーカー: バンダイナムコゲームス
- 発売日: 2013/06/27
- メディア: Video Game
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2018.01.20(土)