ニャースのかきくけこ

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読書メモ:「勝てば官軍」藤田田

 

勝てば官軍―成功の法則

勝てば官軍―成功の法則

 

 

マクドナルドとトイザらスを日本に導入して大成功させた藤田田氏の仕事哲学。

初版発行は1996年12月で、当時は94年末から開始したハンバーガーの低価格戦略

時代のニーズに適合して記録的な売上高、経常利益を計上したマクドナルドが

絶好調であった時代背景の元で書かれた本である。

世間から「価格破壊者」だと批判されることに対して、藤田氏は当時の日本経済の

正体をいち早くデフレ経済だと見抜き、100円の価値が相対的に上がってくることを

考えた時、むしろマクドナルドが「適正価格」だと主張する。

 

マクドナルドの当時の戦略について、ではなく、

仕事人として必要な思想としてとくに印象に残った3点をメモ。(以下引用)

 

1.数字に強くなれ

ビジネスマンが数字に強くなければならないのは当然のことである。

たとえば日本人は「今日はバカに暑いですね」とか「少し寒くなったようですな」とか、

感覚的で曖昧な言い回しをするが、そういう曖昧なことでは成功はおぼつかない。

水が一番おいしいのは摂氏4度である。口のなかに入ってくるモノが一番おいしいのは

摂氏62度である。そういうことを知っている必要がある。

ただ漠然と「うまい」とか「まずい」とかいっていてもしようがないのだ。

数字に慣れ、強くなることは、金儲けの基本なのである。

 

 

2.外国語に強くなれ

日本語は、日本という島国に住む1億2500万人にしか通用しない、まったく

特殊な言葉である。「生」という文字の読み方が70通りもあるような日本語の

難しさからいえば、本当にたいしたことはない。

それなのになぜ日本語よりも簡単な英語ができないのか、私には不思議でならない。

日本語しか話せないということは、その人間の考え方は儒教か仏教精神を基盤としてしか

展開できないといことと同じである。たまたま儒教や仏教にまったく素養のない

相手にぶつかると、意思の疎通を欠き、しばしば対応の方法がわからなくなって

立ち往生してしまう。

 

日常生活の隅々まで西欧文明が浸透し、あらゆる面で世界の最先端のものを

受け入れているのに、なぜ言葉は、日本語でしかないのだろうか。

 

日本人が、あの簡単な英語ができないということは、日本人が依然として

江戸時代の儒教的な思考構造にからめとられているからなのだ。

しかもそれに、いざとなれば”島国”に閉じこもって自給自足すればなんとか

なるだろうという単一民族一言語の精神的な”鎖国根性”が加わっている。

 

 

3.日本人には「マグダーネルズ」より「マクドナルド」

魏志倭人伝』によると、布に首を突っ込む穴を開けた貫頭衣を着て、刺青をし、

海に潜って魚をとっていたという日本に、仏教が伝来し文字をもたらしたのは

大和時代のことだ。それ以来、この国には「船来のものはいい」という思想が

延々とある。

ところがその一方には天皇制というものがあり、この国に来るものは打ち払うという

思想があって、日本の歴史はいっれみれば「船来崇拝思想」と「尊王攘夷思想」の

争いの歴史だったということもできる。

 

「船来崇拝」と「尊王攘夷」、いいかえれば「劣等感」と「優越感」は、

表裏一体となって日本人の背骨を形成しているといってもいい。

 

当然、ビジネスの世界でもこの二つは抜きがたくある。

外国のものというと極端に嫌うが、同時にすごく憧れてもいる日本人を相手にするには、

それを「オブラート」に包んで口当たりよくしてやるのがコツである。

一見してすぐアメリカのものだとわかる「マグダーネルズ」として排外思想を

刺激するよりは、マクドナルドというカタカナにして日本製かアメリカ製か

わからないという「オブラート」に包む。

日本で商売をするには「国籍」をはっきり出してはいけないのだ。

 

勝てば官軍―成功の法則