ニャースのかきくけこ

ニャースはアニメ、ゲーム界のベンジャミン・フランクリン。

2018年9月に読んだ本

2018年9月に読んだ本

 

1.

AIで私の仕事はなくなりますか? (講談社+α新書)

AIで私の仕事はなくなりますか? (講談社+α新書)

 

人工知能が登場しても、人間と人口知能の違いは、創造性と独創性であり、この2要素は人工知能には持ち得ない、ということになっていた。だが、創造性とは、まったくゼロから何かを生み出すのではなく、幅広い経験を通じて学んださまざまな手段をひとつにつなぎ合わせることで生じるわけで、これならば人工知能も可能性がある。”(本書あとがきより抜粋)
AIで世界最先端にいる人物・企業に直接インタビューしているので技術が今どこまで来ているか?そしてこれからどこに向かおうとしているか?がよく分かる。TV等でマスによく報道されるのは将棋をするAIだとか自動運転だとか専門特化型のものがほとんどだけど汎用型の研究開発も思いのほか進んでいることがわかった。
第一次産業革命で機械が登場した時、当時の職人たちは仕事を奪われることを恐れて機械の打ち壊し運動を起こしたが、実際には生産数があがったことで価格が低下し、客の対象が拡がったことでさらに大量に生産することになった話が引用されるが、AIも同じ道を辿るかはわからない。
ただ、エレクロニクス業界だけではなく、農業や介護などそれまで無縁と思われていた業界にも劇的にAIが導入されることは必至だ。変化に怯えていても仕方ないので、まずは相手(AI)のことをよく知りたいと思って本書を手に取った。

 

 

2. 

コースターが後ろ向きに疾走するという世界でも類を見ない斬新なライドがどのように生まれたか?(当初から「後ろ向き」を想定した設計されたのではなく、「前向き」として作られたコースターを後からの追加施策として実現させた)
また、2010年で750万人と一度底を打った年間入場者数を何故翌年から見事にV字回復させることができたのか?しかも震災があったにもかかわらず。
P&Gからユー・エス・ジェイに転職し、鮮やかな成功の立役者自身が語るので抜群におもしろい。2012年にユニバーサル・ワンダーランド、2014年にハリーポッターと特定の案件に予算を全振りし、会社のキャッシュフローを維持させるためにその間をないない尽くしの制約の中アイデアだけで乗り切る・・。そんな乾いた雑巾をさらに絞る苦行が続いた末に降って来たアイデア
以前大阪に住んでいた時は年パスを持っていてよく行った。当時の懐かしい記憶が蘇った。モンスター・ハンターとのコラボを実現するためにカプコンを訪問するエピソードには笑った。管理職で非常に多忙な身でありながら、2ndGを400時間超プレイする等バイタリティというか時間の作り方の上手さに脱帽する。

 

 

3.

見た目を磨く人は、うまくいく。

見た目を磨く人は、うまくいく。

 

・見た目にこだわることは、服の仕立てで1ミリにこだわること。
・春の寒の戻りに冬の格好をしない。スプリングコートを着る人と冬のオーバーコートをまだ着ている人の2通りに分かれるのが春。
・映画は衣装で見る。筋は忘れてもいい。
・勉強ができる学校とできない学校では、子どもたちの服装が違う。
以上4点が学びになった。スプリングコートはまさに自分も当てはまるので読んでいて赤面だった。どうせ短い期間しか使わないからといって、予算もかけず、冬の装いで凌いでいたつもりだったけど春と秋に差がつくと知って納得。お金の多寡ではなく、意識の問題だ。
「掃除機を、ワルツでかける」という目次は笑ってしまった。掃除機のCMを次回見た時は注意して観察してみよう。

 

・・・9月は計3冊。USJマーケティングはちょうど自分も大阪に住んでいて年パスも持っていたし、実体験として面白いと感じていたので強く印象に残った。

2018年8月に読んだ本

2018年8月に読んだ本

 

1.

確かに絵の描き込みはすごい。本家の鳥山明氏のDBと遜色ないほど。DBは一応学生の頃に全巻読んでいるが、細かなストーリーの順序など記憶が曖昧になっている部分も多い。きちんと魔人ブウまでのあらすじを理解している方で且つ、ヤムチャをただの雑魚の脇役として粗末にせず思い入れを持っている読者には大変ウケると思う。・・・が、そんな読者はどれほどいようか。「転生したら」というのは昨今よく見かけるが、それをDBで公式に実現できてしまったのはすごいと思う。絵の精緻さやそういったバックグラウンドに感心するが、肝心の内容は私にはイマイチだった。DBマニア度が足りないせいかもしれない。

 

 

2.

多少の誇張はあるかもしれないが、働き方や仕事の効率性においてここまで違いがあるのか!と驚きの連続だった。ウィークデーも夕食を家族団欒で過ごして、年間休日数も突出して多い。少ない勤務時間の中で個々人が仕事で成果を出し、全体(社会経済)も好調とまさに理想的な姿である。
「良いなぁ」「そうなりたいなぁ」と素直に思うものの、そうなるための具体的なハウツーはあまり本書では述べられていない。類推だけど、「締切り時間を設定する」のはすぐに実践できる有効策だと思う。残業がある・休日に自宅でできるとかの思いが少しでもあると、脳が油断して本当はもっと短時間でできるような成果も時間内めいっぱいまで間延びさせてしまう。まずは「ドイツのような仕事の在り方も可能なんだ!」ということを認識し、それに近付くためにどうすればいいか?を自問する。

 

 

3.

バカ論 (新潮新書)

バカ論 (新潮新書)

 

ネットには無縁と思っていたビートたけしが、Web上で『お笑いKGB』という月額の有料コンテンツを出していたのは驚き。その中にある『思い出の一発』というのはすごく興味がある。たけしの体験談だけではなく、軍団のメンバーも記事を書くようだけど。
『バカ論』という名で昨今の世の不合理に一石を投じている本著。「TVがつまらなくなった」と言われる原因や、さんまやタモリ等他の大御所に対する素直な評価、映画論が面白かった。特に映画について、結局映画とは嘘であり、役者が演技することを求めない、役の感情を想像してなりきる必要もないと言い切っているのは印象に残った。

 

 

4.

著者が長年の試行錯誤の末に辿り着いた本棚ルールの指南本。著者曰く、読み終わった本や買ってきた本をただ並べているのは「本置き場」でしかなく、「本棚」とは読書を通じてより成長するためにもっと意識的に、能動的に本棚を捉えなければいけない。
細かなルールは多々あるが、最も重要なのは、本棚をある大きさで分割し、並べる本をジャンル分けするということ。買ってきた食材を冷蔵庫にしまう時に悩むことがないように、また既存の情報にアクセスしやすいように、本棚にも置く場所のルールを決めるべきである。このやり方にすると、あらかじめ設定する「ジャンル」がこれからの読書傾向に大きく影響する。そしてこのシステムが優れている点は、現時点では未だよく知らなくても、これから勉強しようと思っている分野について本棚に定位置を確保すればその場所に何冊の本があるか常に視覚化され埋めようという意識が働き、オートパイロット的にその分野の本の読書へと駆り立ててくれる。学びの分散性と読書傾向を視覚化する上で非常に良い方法と思う。
もう一点、フィルムタイプの付箋は私も使っていたが、貼ったままで良いというのは目から鱗だった。

 

・・・以上の計4冊。8月のMVPはバカ論。

2018年7月に読んだ本

2018年7月に読んだ本

 

1.

Audibleで通勤時に車の中で聴いた。朝の爽やかな時間帯に、「きれいな女性とエッチ」という言葉が頻発する本書の朗読に耳を傾けるのは、午前中から仕事でスタートダッシュを切るのに大いに役立った。・・・という冗談はさておき、氏のことをTV報道やネットの匿名ユーザーによる噂でしか知らなかったので、お金持ちというが胡散臭いという勝手な先入観があったが、本書によってその思い込みは間違いだったとわかった。直接的に性的な描写は本書にはない。美女と寝るという目的を第一に掲げ、そのために仕事で成功しようとする野崎氏の自叙伝だ。コンドームの訪問販売など、並みの根性ではできないと思う。ひたむきな努力や資源の集中、適切なタイミングで有益な助言を受け入れたことで成功の階段を登って行ったのがよくわかる。亡くなられたのが残念だ。

 

 

2. 

20代の勉強力で人生の伸びしろは決まる

20代の勉強力で人生の伸びしろは決まる

 

2011年以来の再読。短時間でさくっと読める割に大事なことがたくさん書いてあってメモが忙しい。新卒の時に買った本で20代ラストの今、再読して良かった。
「複数のスケジュールを提示されたら一番早い日時にする」とか、いつも待ち合わせ5分前に到着する人は実は15分前には来ていて近くで時間を潰して待っているとか、改めて学びが多くあった。
「どんなにエネルギッシュでも1分間連続して怒鳴り続けることができる人間はいない」という指摘には笑ってしまった。 

 

・・・ということで7月は計2冊。Audibleも出張が多かったせいであまり聴かなかった。本は並行して読み進めてるのが多くて読了まで至らないのがちらほら。ただし、量的な時間も減少気味なのは確か。反省。もっと多く読もう。

紀州ドンファンはAudibleで面白かったので文庫をAmazonで買った。コンドームがまだ珍しかった時代に訪問販売をしていたエピソードが特に面白かった。大変な努力家であったことが本書を読むとよくわかる。亡くなられたのが残念。

7月のMVPは紀州ドンファンだ。