ニャースのかきくけこ

ニャースはアニメ、ゲーム界のベンジャミン・フランクリン。

2017年8月に読んだ本

2017年8月に読んだ本の感想

 

1.

1回で合格!QC検定2級テキスト&問題集

1回で合格!QC検定2級テキスト&問題集

 

初のQC検定受検。勉強期間2週間でこのテキストを中心に勉強をした。

奇跡的に問題が簡単だった第24回で受けたのであまり参考にならないかもしれないが、97問中91問正解できた。7割が合格ラインなら本書だけでも十分合格圏は狙える。

5章の実験計画法の考え方がとくに分かりやすく、また2級試験にも必ず出る範囲なので良かった。

 

 

2.

過去問題で学ぶQC検定2級 2017年版

過去問題で学ぶQC検定2級 2017年版

 

テキスト中心で勉強したのであまり使わなかったが過去問も買っていた。

QC検定は第20回から出題範囲が変わったとのことなので、本書に掲載されている第17〜22回の内、後半半分の3回分だけをやった。

私が受検した24回試験では過去問と酷似した問題もあったのでラッキーだった。

層別/集落サンプリングでのばらつきが大きいor小さいの問題はテキストだけでは答えを確信することが難しかったが、幸い過去問とまったく同じ内容だったので自信を持って解答できた。

解説も丁寧でわかりやすいので必ず併用して勉強するのが良いと思う。

 

 

・・・ということで8月は以上の2冊と少なめ。

9連休のお盆休みは帰省していてipadで過去のマンガばかり読んでいたのと、

愛知に戻ってからの後半2週間はQC検定2級の勉強に専念していた為。

9月は公害防止管理者水質1種を受けるので、また今月もあまり読めないかも・・・。

目標4冊にしよう!(資格試験のテキストを除いて)

2017年7月に読んだ本

2017年7月に読んだ本の感想

 

1. 

電気設備が一番わかる (しくみ図解)

電気設備が一番わかる (しくみ図解)

 

 「実例」が多く掲載されていて参考になる。「へーそうだったんだ」という発見が多い。
コラムというかTipsも著者独特の妙な部分へのこだわりみたいなのがあっておもしろい。
例えば、重油揮発油税(いわゆるガソリン税)がかからないために常用発電設備の燃料としてよく使われるって話や、ビルの屋上のハト小屋の思い出など。
そしてそういう癖?は本編でも発動することが稀にあるようで、「キュービクル」には消火ポンプ本体と周辺設備を詰めた箱を意味することもある、みたいな感じで雑学的なことも多く学べたのでおもしろかった。

電灯/動力機器の考え方、区分けなどに特にわかりやすくまとまっていて、そのあたりの基礎的なことを学びたい人にはとてもおすすめ。

 

 

2.

 「わたくし・・・みなさんが、わたくしの友だちになるのを許します!」
もう、とにかく、ディアンシーが可愛い。その一言に尽きる。
ディアンシーほど「お姫様」と親和性の高いポケモンはいない。
映画は観てなくてこの本を読んだのでストーリー展開は知らなかった。
終盤の戦いはドキドキして早く続きが読みたくてすごい勢いでページを
めくってしまった。イベルタルの咆哮がいまにも聞こえてくるように
思うほど入り込んでいた。
こんなに面白いなら他のポケモン映画の文庫も続けて読んでみよう。

 

 

3.

ゲームの父・横井軍平伝  任天堂のDNAを創造した男

ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男

 

 花札・トランプの任天堂から玩具、ゲームの今日の任天堂へと大躍進させる原動力となった横井軍平氏の本。「任天堂ノスタルジー」という文庫化されたものを先に2年ほど前に読んでいて、単行本を再読した。
横井氏の任天堂での開発実績はめざましく、ウルトラハンドに代表されるウルトラ三部作、光線銃シリーズ、ゲーム&ウオッチ、そしてゲームボーイ
代表と呼べる製品が1つあるだけでも偉大なのに、これほどのヒット商品を実現するとは、まさに「天才」である。

落ちこぼれ大卒として入社して初めての仕事は、花札の糊の攪拌機の改良だったものの、社内で自分のアイデアを具現化して遊んでいたのを偶然社長が見つけたことで、玩具の開発の道に進んでいく。
それぞれの商品が開発秘話やマリオ誕生の背景(アメリカ法人のアーケード機失敗)など、どれもおもしろい話が多くて、ゲーム好きの私などは夢中で読んでしまった。

横井氏は、膨大な数のヒット商品を世に送り出したが、ただのアイデアマンではなく、技術的課題やコストの問題をクリアして、実現させる能力もすごい。
それがよくわかるエピソードが、シャープが太陽電池を何か使ってくれないかと売り込みに来て、光線銃に使おうとした時の太陽電池のコスト削減の話だ。
自分の本業(玩具)だけでなく、他社の製品の製造法にまで目をつけて改革してしまう能力の高さにただ脱帽するばかり・・・。

 

 

4.

初心者のためのクリーンルーム入門

初心者のためのクリーンルーム入門

 

 クリーンルーム関連の本はこれが初めてだったので、「初心者」とか「入門」とか内容が平易そうなものを探して本書を読んだ。
知りたかったことは第1章の「クリーンルーム設計の予備知識」に網羅されてあった。図と写真が豊富で、特に実際に使われる機器の写真が多いのは有難い。
クリーンルームの吸気、排気の機器などは通常室内からは見えない場所に設置されることも多く、あまり目にする機会もないので。
さらに深く学びたい場合は、2章以降の計画・設計、施工、維持管理管理・・・と進んで行けばしっかりとクリーンルームの技術を身につけることができる。
全体としてよくまとまっており良書。

 

 

5.

脳を活かす生活術

脳を活かす生活術

 

本書は脳を活かす○○術というシリーズのようだけど、茂木さんの著書は今回が初めて。色々な幅広いテーマを広く浅く説明されているような印象を受けた。
特に以下の2つの考え方が興味深かった。

・自分が変われば「記憶」の解釈も変わる
 何かを思い出したいと感じた時、「想起する」という行為自体は
 その時点で既に完結している。記憶は固体ではなく動体。
・脳は物事の選択や判断を無意識に行っていて、意識がそれを追認している
 意識的に選ぼうとすると、うまく意思決定ができない。

このような考え方もあるのか、と思考の幅が広がった。それと茂木氏はブログを書かれているそうで、日記を書くことの理由や効用について、ここまでストレートに明確に言語化された記述を私は今までに見たことがなく、自分もネットに公開するブログではない自分の為だけの日記を数年続けているが、その意味を他者から改めて教わった。

 

 

6.

てのひら博物館 古代エジプト

てのひら博物館 古代エジプト

 

全然古代史とかエジプト史に詳しい訳ではないけど、ツタンカーメン王の墓から見つかった副葬品にぼんやりと興味があったので読んでみた。

ピラミッドとか宝飾品の数々が美麗な絵とともに紹介されていて、それを見ているだけでも楽しいけど、特に興味を持ったのは化粧品とかゲームの類。化粧品は3,000年も前から盛んでカモをモチーフにした容器や壺の装飾など、入れ物にも凝っていたことに驚いた。ゲームは升目上の駒を動かして競い合う盤ゲームのようなものが、ファラオの時代から広く娯楽として普及していたことが衝撃だった。

 

 

7.

宇宙で過ごした137日 僕の「きぼう」滞在記

宇宙で過ごした137日 僕の「きぼう」滞在記

 

特に興味を持ったのが以下3点。
・「水再生システム」でおしっこを飲み水としてリサイクルする装置の開発。
 ”なぜそんなことをしなければならないかというと、ISSでは空気も水も食料も、
 生きるために必要なものはすべて地球から運んでこなければならないから”
 で、そのなかでも圧縮できない水というのは、宇宙に運ぶという視点で見た時、
 「重い」と表現されていて印象に残った。

・宇宙で日本実験棟「きぼう」での生物実験や物理(流体)実験の様子が紹介されていて
 おもしろかった。無重力・高真空・放射線の度合など地球とは大きく異なる環境下
 で宇宙飛行士は実験者としてだけではなく、時には技術者、整備者(装置の故障や
 異常時の対応)としても機能しなければいけない。

・約4トンある「きぼう」の船外実験施設を、エンデバーで輸送した後、
 宇宙空間のロボットアームを使ってISSに合体させる作業では、秒速1センチという
 非常にゆっくりした動きで慎重に作業したのを読んでるだけで手に汗握る、感じで
 緊張感がよく伝わった。

 

 

7月は以上7冊。目標と掲げた8冊には惜しくも届かず。

今月(8月)はQC検定2級の試験勉強があるのでそちらを優先。

読書目標は3冊と減らし、その分勉強をせねば・・・!

 

2017年6月に読んだ本

2017年6月に読んだ本の感想

 

1.

ロスチャイルド家 (講談社現代新書)

ロスチャイルド家 (講談社現代新書)

 

 ロスチャイルド家の誕生から繁栄、そして現在に至るまでを描いた一冊。

事前知識は、ユダヤ系で桁外れの資産を保有していること、金融業で財を成したこと、それと広範な世界ネットワークを駆使して裏で世界の行方に寄与できる力があること(3つ目は勝手な推測)。
この3つ目の考えは、よく噂されるいわゆるユダヤ陰謀説から芽生えた意識が発展したものだと思う。

本書は、日本でこのような間違った認識が流布された経緯(シオン長老の議定書)についてもしっかり記述されていて、なんだかよくわからないことに対する勝手な思い込みを修正してくれる。
よくわからないこと、人はたとえそれが現実から飛躍されたフィクションであっても、信じてしまうのかもしれない。

父の遺言で一族同士は決して争ってはいけないのに、ワインをめぐっては激しくぶつかったり、財力を駆使して世界中にプラントハンターを送っては園芸で新種や改良に生涯を捧げた人までいて登場人物がいずれもおもしろい。
机上で数字ばかりを追っているのではなく、遠く離れた場所から指示を与えて状況を動かしているのでもなく、戦争や革命での事態が大きく動く時には渦中にいて巻き込まれもするし、時には大胆すぎる賭けの行動に出ることもあって、ロスチャイルド家というのがどのようにして現在に至るまで生き残ってきたかがよくわかった。

 

 

2. 

「流体工学」のキホン (イチバンやさしい理工系)

「流体工学」のキホン (イチバンやさしい理工系)

 

難しい理論式はほとんどなく、現象についての平易な説明が大半。
見開き構成で左が文章、右が図説となっていてわかりやすい。
さらっと読みたい時は右側の図説を読んでいるだけでもある程度把握できる
ぼくが求めていた内容そのもの(高圧エアによる洗浄)の知見は
あまり得られなかったが、自動車や航空機の設計で行うスケールモデル実験
レイノルズ数を合わせた縮尺モデル)が写真入りで掲載されていて
とても参考になった。
流体を勉強する時、最初に読むにはうってつけの本。

 

 

3.

ヨーロッパのドボクを見に行こう

ヨーロッパのドボクを見に行こう

 

 本書での「ドボク」の定義は、”土木構造物のみならず産業施設や建築物も含めた社会基盤として捉えられる対象物全般”とのこと。
つまり対象とする範囲が非常に広い。欧州(と言ってもフランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、スイスの5ヶ国)それぞれお国柄が現れるというインフラを紹介する本。
こういったインフラ物そのものを観光対象とする視点の方は珍しく、それだけにおもしろい。

特に興味を持ったのは、以下の3つ。
ギュスターヴ・フローベール橋(ルーアンの巨大可動橋)
バケットホイールエクスカベーター(ドイツの世界最大級の自走式重機)
*ロンキエール・インクライン(ベルギーにある船のエレベータ)
そのスケールの大きさにただ圧倒するばかり。世界にはすごいことを考える人がいて、またそれを実現するのはさらにすごいと溜め息が出る。

 

 

4. 

乱流と渦 ~日常に潜む不連続な”魔の流れ”~ (知りたい!サイエンス)

乱流と渦 ~日常に潜む不連続な”魔の流れ”~ (知りたい!サイエンス)

 

 数式をほとんど使わずに流体の事象を説明している本。
気象(雲の種類や台風)と航空機が空を飛ぶ仕組みについて
の記述が特に豊富。

なぜ冬の夜空は星のまたたきが大きく見えるのか?
なぜ台風は季節によって進路が違うのか?
など以前にどこかで聞いたことがあるような朧げな知識を
改めてしっかり学ぶことができた。
飛行機に関しては実際の気象事例による事故なんかも多く
紹介されていて、偶然できた自然の猛威に驚くとともに、
それを予測する術が流体工学なので回避するために
前例から勉強することが重要だと思った。

本のあるところで、「飛行機を操縦していたら〜〜の
ようなことがあるが」というような、記述がいくつか
目立って、著者はパイロットなのかと思ったが
経歴をみると出版社勤務から独立したライターのようだ。
実際に経験があるような語り口なのでその点が少し気になった。

 

 

5.

はじめての集じん技術

はじめての集じん技術

 

 「集塵」操作の基礎的なことについて知りたくて、
技術書を探したものの、かなり昔に書かれた本しかなく、
2013年初版の本書はそれだけで珍しく貴重。

「はじめに」の本書の流れ図が特に親切で、読者が
何を求めているか、それを得るためにどこを参照すれば
よいかが概ね示されていてこのような図示的な目次は
あまりみないが大変わかりやすい。

第3章 集じん装置の分類と選定 が非常に参考になった。
各集じん装置の概要(重力、遠心力、電気、慣性力、洗浄
集じん)の説明と、p40の実用範囲一覧は今後の仕事に
おいても活用できそう。

ガスの吸引法で直接/間接とあって、後者には多種多様の
フード形状があって、それらの分類と内訳も勉強になった。

今回の目的は基礎的なところを知りたいのが第一だったので
数式とかはほとんどスルーしてしまったけど、それでも
参考になる箇所が多くとても助かった。

 

 

6.

噴流工学-基礎と応用

噴流工学-基礎と応用

 

 ”速度をもった流体が小孔(スリット、ノズル)から
空間中に噴出する現象、いわゆる噴流現象”
に特化した技術書自体が他にないので、それだけでまず貴重。
図書館で探したけど置いていなかったので、ネット通販で購入。

前半(基礎)部分の自由噴流、壁面噴流、衝突噴流の
記述が非常に参考になった。
それと仮想原点という考え方も知らなかったので勉強になった。
試しに私が測定した丸孔の超音速ノズルを用いた流速プロットで、図3-12 三次元円形乱流自由噴流の無次元速度分布 u/(um) - y/(b(1/2))をグラフを描いてみたけど、本書のような直線にはならず、横軸がある程度以上大きくなると反比例するような結果になった。(原因は未だ不明、考察中。)

あと、細かなことだけど、図3-3のグラフのポイントがおかしい。Q値のいちばん小さいプロットがx最大のものとなっていないので。

まだまだ本書を理解していない部分も多くて、読み応えもあるので、あと1ヶ月近くは繰り返し読むかも。

 

 

先月は以上6冊。目標を10冊と掲げたけど届かず・・・。

7月はQC検定の勉強を始めるので少し減らして8冊を目標!